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教材 キャリーマリス マリス博士の奇想天外な人生

   


教材 キャリーマリス マリス博士の奇想天外な人生2022年4月15日執筆開始 2022年5月5日脱稿

目的:ノーベル化学賞受賞者のキャリー・マリスさんの科学と社会との関係性への視点を理解して、COVID-19パンデミックと、これまでの科学が関与してきた社会現象の共通点を見出す。

教材:キャリーマリス, キャリーマリス マリス博士の奇想天外な人生, 早川文庫, 2004


*photo ACより入手

本教材は、マリスさんの体験に描かれている、科学の限界を私の視点から要約して抜き書きした。
科学の限界への理解を深める情報を途中にコメント1, 2を追記した。

P.168 科学を語るヒト

マリスさんが、科学と社会との関係に、一つの視点を提示されています。

科学的根拠に乏しい政策が実行されて我々の日常に影響を及ぼしている。
その実例として、エイズの原因はHIV、オゾン層がフロンで破壊されている、化石燃料が地球を温暖化しているを取り上げています。

オゾン層が破壊されないように、シェービング・クリーム、エアロゾル、ヘア・スプレイを使わないように広告宣伝されている。
これらの世論は我々の生活に影響を及ぼす。科学シンポジウムを企画し、マスコミに話題を提供してリッチなサラリーを受け取っているヒトがいる。
政治家に差し迫った課題があるので国家事業として取り上げるように進言するヒトがいる。このヒト達がどんな人種なのかを見極める必要がある。
国債気象観測機構、政府の環境保全局、トロピカル・オーシャン・グローバル・アトモフフィア・グループ、北極圏気象システム研究グループ、マーローウォーカー基金、世界海洋循環研究機構、世界銀行地球環境局、グリーンピース、シエラクラブ
オゾン層の動き、将来1000年にわたる気象をコンピュータで予測している人々は実際には予測できないこと、理論的根拠のない予測、学会の内部でも意見の相違があること、で我々の生活を見出して欲しくない。
科学における象牙の塔は腐敗している。官僚機構が科学を職業として運用すると経済的なメリットが生み出されることに気づいた。第二次大戦の直前、政府は巨大な投資を開始。新しい重機や精密機械、強力なエンジン、より硬い材料、、より速い飛行機、それを見つけ出すレーダー、撃墜するための対空砲、負傷したパイロットを救命するための抗生物質、眠気を覚ます覚醒剤、労働時間を増やす夏時間、最後に原子爆弾を開発し、第二次世界大戦は劇的かつ悲惨な終結を迎えた。
今世紀が終わろうとしている現在、社会的に重要とされる問題のうち、それが本当かどうか、きちんとした実験的検証を経ているものは、実はほとんどない。その政策決定も検証を必要とされていない。確たる事実だと選挙民が思わされているいくつかは、ほとんど科学的根拠がない、もしくは、無根拠。例えば、エイズがHIVで起こる、化石燃料が温暖化を齎す、フロンがオゾン層を破壊する(マリスさんの視点)。
冷蔵庫やエアコンに使われていたフロン。アメリカにおけるフロンの生産特許が期限切れになるのと同時にフロンの使用が禁止されることになった。世界各国でロイヤリティを支払わずフロンの生産が行えるようになった矢先禁止令がでた。その代替品は特許に守られ、これを生産する企業に再び金が入る。
オゾン層の破壊は皮膚癌の人数ではなく、地表面に一台6000ドルの紫外線測定装置をおいて数年間測定すれば直接データを取得できる。そのデータを見たことがない。仮にオゾン層が破壊されたとしても、酸素が紫外線を吸収してオゾンが発生して補給される。大気から酸素がなくならない限りこの補給は続く。
19世紀、気温は減少傾向。20世期になって気温は上昇したが、たった0.5度、総体的に過去2世紀で気温は低下傾向。
気候の変化のパターンは謎。人類は多くの謎と共に地球上にある。この変化に人類はなす術がない。逆に人類がこの変化から生まれてきた。
我々は実験事実と信じたいこととの区別ができていない。科学的な証拠は何もないのに、人間活動が原因で地球温暖化が起こり、オゾンホールが拡大しているという信仰を真実として受け入れている。これを人類の解決すべき課題として信じ続けることは、科学者にとって大いに経済上のメリットがある。それで食っていけるから(マリスさんの視点)。

P.261 エイズの真相

1984年 リュック・モンタニエさん(仏、ルイパストゥール研究所)、ロバート・ギャロさん(米、国立衛生研究所 NIH)がそれぞれ独立してエイズ・ウィルス(HIV)を発見した。
1988年 マリスさん(米、スペシャリティラボ社のコンサルタント)は、赤十字社向けに献血を検体としたレトロウィルスを検出する装置の開発計画を作成。HIVがエイズを発症していることを証明した研究論文を探し始めた。
米国疾患コントロールセンター CDC の週報、MMRWを確認。ウィルスの発見が報じられているが、科学論文ではない。

モンタニエさんとの直接対話。HIVがエイズの発症原因であることは証明されていない。
ピーター・デューズバーグさん(バークレーの著名なウィルス学者)がラジオの対談で、HIVとエイズとの関連を示した論文はないと発言したのを聴く。

コメント1″現在では、CD4リンパ球の数とHIVの数との関連性でエイズの発症とHIVとの関連性を説明している。これは、ホストの免疫が低下する原因が他にあって、CD4リンパ球が減って、HIVが増える可能性を否定していない。”

かつて、ウィルスが原因で発症すると考えられていた疾患に癌があった。デュースバーグさんが、ガン・ウィルス説を唱え、この説の研究者が増えた。自分たちの成果が出ない理由をデュースバーグさんに求める研究者が増えた。研究者の多くは政府からの助成金で研究している。彼らは助成を得るための訓練はされている。彼らの論文の最後にはこの研究は更に究明が続けられるべきと締めくくられている。これはもっと資金を投入してほしいという意図である。このような研究者の代表がギャロさん(あくまでもマリスさんの視点)。

エイズが現れた時、ギャロさんにマーガレット・ヘクラーさん(保健教育福祉庁長官、NIHの監督官庁の最高位)が接触して来た。このタイミングでギャロさんが「エイズの原因を見つけた」と記者会見で発表した。

当時のがん研究者はエイズ研究者に鞍替えした(あくまでもマリスさんの視点)。
デュースバーグさんは国立科学アカデミー紀要誌に第三者的見地からその新しいウィルスとエイズ発症との間に十分な証拠がないことを指摘したが、この見解は無視された。

マリスさんの視点によるヒトとウィルスとの関係

マリスさんは、HIVは昔からヒトと共にあったとお考えです。

ヒトは無数のレトロウィルスと生活している。ヒトゲノムの中にレトロウィルスを持つ。レトロウィルスがヒトを死に至らしめる証拠はない。
ヒトのゲノムの大部分がレトロウィルスの配列から構成されている。ヒトゲノムの中に特別な配列があるのならそれなりの理由がある。バクテリアは不必要な遺伝子配列だと判断したら外来のその配列を取り除く。
HIVはある日突然、ギャロさんの手中に現れた。それは、彼が新しい経歴を必要とした時。HIVは昔からこの地球上に存在していた。母親から子供にも移行することが分かっているので、HIV陽性の子供の母親を検査することにどんな意味があるのか。

マリスさんの視点によるHIVが流行しているとされる実態

マリスさんは、エイズの公表データは実態を反映していないとお考えです。

CDCはHIVに対する抗体を検出する検査で、陽性の結果を伴う30以上の症例がエイズであると定義した。ケニアやコロンビアの住民は、HIV抗体に対する検査があまりにも高価なので症状さえあればHIV陽性と見做され、エイズと診断される。その結果、WHOの診療所で診断できる。CDCはエイズの定義を拡大し、新しい症例を加え続けている。CDCは意図的に統計を操作して、まるでこの病気が広がり続けているかのように見せかけていると言っても良い。
1993年 CDCはエイズの定義を大きく広げた。ライアン・ホワイト法。各州の郡保健当局にはエイズ患者を一人報告すると政府から各年度毎に$2500が支払われる。
エイズの最初の定義を用いると、エイズの報告症例は減少している。

マリスさんの視点による現代の科学の質、権力者との関係性

マリスさんは、世界中で実践されている科学のうち、大部分は本当の科学とは言えないとお考えです。

1634年、ガリレオは人生最後の8年間、自宅軟禁の刑。地動説を唱え、科学的見解は宗教的教義の問題でない、と主張したガリレオは異端だと責められた。エイズとHIVとの因果関係がたやすく受け入れられたのは愚かなこと。我々が現在科学と呼んでいるものはおそらく、1634年に科学と呼ばれていたものと、非常に良く似ている。ガリレオは、自分の信念を撤回するか、さもなくば破門と言われた。エイズ研究を支配する層の考え方を拒む人々も、また、基本的に同じ扱いを受ける。評価の高い科学雑誌も、HIVがエイズの原因であるとする仮説の科学的検討を求める市民グループによって出された声名の掲載を拒んだ。

マリスさんの仮説、エイズの発症メカニズム

マリスさんは、免疫不全を起こしやすいライフスタイルが原因だとお考えです。

エイズの真の原因はまだ分からない。ある人間が複数の人間と非常に親密な接触をするなら、ある人が1年間に300回の性的接触があり、その人と静的接触をした人々が各々1年に300回の性的接触があったとしたら、単一の関係しか持たないヒトに比べて感染の機会が9万倍に増える。ラクダに重荷を背負わせすぎると疲弊する。免疫もラクダと同じだ。1970年代、かなりの数のとても気まぐれでふしだらな男たちが出てきた。彼ら同性愛者はそのあたりに生息する感染性病原体の全てにさらされるリスクがあった。免疫系は闘うが、やがてその膨大な数によって打ち負かされてしまう。

マリスさんの体験、グラクソ社からの講演依頼 P.278

1991年 ゴードン・リサーチ・カンファレンスが起点 「学界、産業界を通じて自分が聴いた中で、最も称賛すべき講演」が2年後のアプローチへの欲求。

1993年12月 大手薬品メーカー グラクソ社 薬品開発部門責任者 ジョン・パートリッジさんより「1994年11月 シンポジウムのメイン講演者」の依頼を受けた

 旅費+滞在費+講演謝礼$1500→$3000

1994年10月 講演中止の連絡、理由は「よんどころない状況の変化」

マリスさんがグラクソ社に興味を持った理由とそう考えるに至ったマリスさんの視点

グラクソ社の主力製品の一つがエイズ治療薬AZTであったこと。AZTはウィルスを殺すが正常細胞も殺す。これは抗癌剤、梅毒の治療で使うヒ素と同じ。患者が死ぬ前に治療する。まるでギャンブル。抗癌剤は患者が死なないように量を調整できるが、AZTは死ぬまで服用することになる。マリスさんはHIVと後天的免疫不全症候群との関係性はない、AZTは患者にとって毒と考えていた。それをグラクソ社の社員に講演するつもりだった。しかし、講演の演題をグラクソ社の窓口に伝えると講演はキャンセルになった。

コメント2″マリスさんは薬は本来、原因を取り除いて完治させるものだと考えていることが伺える。エイズは免疫不全状態を元通りに戻すこととお考え。そして、本来、元通りに戻せる薬をFDAは承認すべきだと。これはマリスさんの視点なので、この正否については触れない。ここでは一般的に新薬開発がどのように行われているかを伝える。治療の指標は2種類ある。PrimaryEndPointと、SecondaryEndPoint。前者は死亡。癌の治療目標である5年生存率がこれにあたる。2019年末から始まったCOVID-19パンデミックでも、COVID-19の治療における効果は、その治療を行った群と行わなかった群の間での死亡率がPrimaryEndPointとなる。現代は、生死のみならず、人生の質を求めるヒトがいるので、5年生存率が高くても、その5年間の80%の期間は入院で過ごす群と、5年生存率の差は10%低いけれど、5年間のうち入院する期間は5%未満の群と、どちらを選択するのか一人一人異なると思われる。このようにPrimaryEndPointで評価する治療法ではない疾患に慢性疾患がある。何故ならば、生死の差が確認できるほど、長期に大人数の治験を実施するのが非常に困難だからである。このような場合、PrimaryEndPointではなくSecondaryEndPointを指標にする。例えば、高血圧における血圧値、心筋梗塞におけるコレステロール値。エイズに対するAZTの治療効果をSecondaryEndPointで評価するのは不十分である、とマリスさんは考えている、と、読み取りました。”

Report

マリスさんは非常にユニークなヒトだと感じました。破天荒、直観的、人生を楽しむことを第一に考える。
こんなヒトだと理解をしました。その上、ノーベル化学賞を受賞されました。幻覚を体験されているという体験も驚きます。
本人が自覚的に正気であるということは、ある種の制約を加えていることである。マリスさんは他者に迷惑を掛けないように、その制約を外す人生を送られました。
PCR法を実用化され、その限界もよくご存知。ご存命であれば、2019年末からのCOVID-19パンデミックにどんな洞察力を発揮されるのか、大変に興味があります。ご冥福を心よりお祈りします。
ガリレオさんを引用されているように、科学と社会システムへの洞察をご自身のキャリアで繰り返してこられたのだと推察します。
科学は経済システムに組み込まれているのでお金が必要。すべての研究者が自分の研究費を潤沢に調達できて研究に集中できれば良いのですが、現実には難しい。だから、マリスさん曰く、官僚的な研究者が現れて、研究費の分配を始める。
自然と研究者のコミュニティにお金を調達できるヒトを頂点としたヒエラルキーができる。お金を出すヒトに忖度した研究結果を発表する。
その研究結果をエビデンスとして科学にあまり詳しくないヒトが信じてしまう。例えば、お金を出したヒトに忖度した結果だとしても。
マリスさんが当事者として関わられたフロンとエイズ。今のカーボンニュートラルとコロナワクチンに繋がっていると私は考えています。

Q1. あなたは、どうお考えですか?

仮に、マリスさんの視点をあなたが取り込むことができれば、ワクチンビジネスの被害者にならず、戦争ビジネスを未然に防ぎ、環境ビジネスに惑わされない日常を送れるようになれるかも知れません。

私には、人類が蓄積して来た科学知識技術を駆使して次世代の社会システムへ段階的に移行すれば、国家同士が叩き合わなくても良い、国民同士が叩き合わなくても良い、そんな人間社会が築けるように思えます。

Q2. あなたは、どうお感じになられていますか?

ここで、あなたに提言があります。

あなたの回答をハッシュタグ
Q1は#エイズとフロン 
Q2は#次世代の社会システム
をつけてツイートしませんか?

この活動が世界中に広がれば、今の国家同士が叩き合う、国民同士が叩き合う仕組みは段階的に変更管理されて行くでしょう。
可能でしたら、次のハッシュタグを付けて頂くと変更管理が加速されると思います。

#少数が多数を秘密裏に支配する企みは明らかになると失敗する

#SmartRevolution

 - イノベーション, トリガー, 自発性 , ,

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