教材 政治史と思想史の視点から、トランプ現象を分析します(伊藤貫)
2024年12月8日
伊藤貫セミナー Ito Kan Seminar (公式), 政治史と思想史の視点から、トランプ現象を分析します(伊藤貫), 2024/12/06
はじめに=Background
私が人類史と世界の仕組みを理解するための鍵人物の一人、伊藤貫さん。
今回の教材は、伊藤貫さんが、次期米国大統領 #ドナルドトランプ さんの中立政策、関税を上げる、他国の内政に干渉しない、ということが今の世界の中の米国にとってどんな意味があるのか、どんな変化が期待できるのかを解説されています。
伊藤さんは安全保障の提言として、核武装すれば安価に自主防衛できる、と主張されています。
この点だけば、素直に同意できませんが、この点以外の提言には賛同できることが多い。
成果=Output
0:43 テーマは、トランプ現象をどう捉えるか?
1:15 トランプの当選は歴史的に必然である
1:28 2020年の大統領選挙は誰が勝ったか分からない
2:13 2024年の大統領選挙前には2020年の選挙結果が嘘だと考えるヒトが米国の民の40%以上
2:29 郵便投票をどのように数えたか。8000万票のうちどれだけが偽物か司法省、FBIは調べなかった。
3:45 トランプが選挙に勝った理由を3つの視点で解説する。1 外交、2 関税、3 移民。
4:30 米国の外交史および経済史を振り返れば正当な政策
4:55 自由主義と民主主義の限界。特に、リベラリズムには限界がある。
5:35 リベラリズムには内在する限界(共育, 社会, 経済)がある。#ポストリベラリズム
6:22 ポストリベラリズムには正しいところが多いと思う。 リベラリズムの限界とポストリベラリズム
7:10 学歴主義の問題
7:30 学校のペーパーテストで良い点を取る人が本当に優秀なのか? テストで良い点を取ったヒトが社会のリーダーになって上手くいくのか? 学歴の高い人は思考力と判断力がないのではないか?
8:15 学歴信奉への懐疑はかなり正しいと考えている。
8:35 民主党は露骨に学歴主義、大学教授の9割以上は民主党支持
8:50 民主党支持者は学歴の高いヒトがリーダーやれば良いと思っている。一方、共和党支持者は学歴の高いヒトは胡散臭い、綺麗事を言ってエゴイスティックに立ち回ると思っている。
9:28 学歴主義で国を運営するとますます国民の亀裂が大きく、深くなるのではないか?
9:45 トランプ当選以降、学歴主義が国をおかしくすると主張する民主党員も出てきた。
9:55 学歴偏重主義でおかしくなった米国でトランプのような”乱暴者”(伊藤さんの表現)が大統領になるのは必然。
10:00 トランプの孤立主義 同盟を結ばない、外国に干渉しない、軍隊を海外に送らない
10:40 これは中立主義。米国では批判的に孤立主義と言うヒトが多い。
11:40 トランプの孤立主義、高関税主義、移民制限の攻撃に対する反論を述べる。
12:12 米国史を振り返ると普通の政策。これを米国の民の半分以上が支持するようになったのは当然。トランプは異端ではなく多くの国民がそれが普通だと思う政策を主張している。
12:55 米国の中立主義=孤立主義(1793-1941)の解説。。1793年ジョージワシントン(1732-1799)の中立宣言。1789年フランス革命時、ブルボン王朝時代(1589-1792)から続く米仏同盟条約(1778-)を締結していた。ジョージワシントン。派手なことをやりたがらない。フランス革命に巻き込まれたくない。大統領最後の演説でも他国と同盟関係になってはならない、超然として紛争の善悪を判断しないでおこうと話した。150年間のうち、第一次世界大戦中の2年間だけ英仏に協力。第二次世界大戦以後、海外の紛争に軍事介入した時期が例外。ウィルソン大統領が音頭を取った集団的自衛体制の国際連盟に議会が反対したので米国は不参加。
20:20 日本の政治家がトランプの中立主義に反対するのは、米国に守ってもらいたいから。日本は保守も左翼も自分の国は自分で守るとは言えなくなった。
21:04 伊藤さんは自衛論者。GDPの0.4%を使って核武装。日本の保守、左翼は米国に守ってもらうのが当然、守ってもらえないと困る。日本が自主防衛するなんてとんでもない。
22:45 米国が海外の紛争に関与しない、日本は自主防衛する。これは当たり前のこと。
23:18 関税問題
23:35 アレクサンダーハミルトン(1755-1804) 財務長官時、輸入する英国の製品に関税をかける。以後、米国の民にとって関税は当然の政策。19世紀の米国は所得税なし。関税で賄う。関税で自国産業を保護するのは当たり前。
25:05 1930年 スムートホーリー法。この関税法が世界恐慌の原因だと言われているが、そうではなく金融政策が原因。
25:55 1929年 ウォール・ストリートで株の大暴落、銀行連鎖倒産、FRBは米国の市中銀行が倒産するのを放置した、FRBには通貨発行権があったので通貨を発行して倒産しそうな銀行に供給すれば良かった。この間違いをミルトンフリードマン、ベンバーナンキは指摘している。1930年台の米国金融政策の失敗。
27:50 日本も1930年台にに金融政策を失敗。さらに、1990年台のバブルの崩壊でも同じ間違いをした。バブルの崩壊後、財務省と日銀はバブルを起こした銀行が悪いと銀行を潰していった。銀行は企業にお金を貸せなくなるから企業はどんどん倒産して行った。
29:50 1993年 ビルクリントン。ネオリベラリズムとグローバリズム。圧倒的に株主に利益が集中する。1980年台、1年間の所得の増加分の20ー25%が所得のトップ1%が獲得。クリントン政権になってから40%になった。子ブッシュ政権で65%。オバマ政権で95%。超富裕層だけがどんどんお金持ちになり、米国内で貧富の差が拡大し続けた。
32:00 30年間米国の民の平均所得は上がっても、貧困層が増えた。住宅、医療、共育の支出の比率が高い。この3つの物価上昇率が平均値よりもはるかに高い。国民の6割から7割の生活水準は32年間ずーっと低下し続けた。この状況を最も手っ取り早く解決する手段が関税。
33:25 メキシコ、カナダから輸入する商品に25%の関税をかける。日本の生産工場がメキシコ、カナダから米国に移る。
35:10 中国から輸入する商品に60%の関税をかける。トランプさんが指名した #スコットベッセント さん、一気に60%ではなく徐々に引き上げる。
39:30 移民を制限する
リベラリズムの限界
44:00 ロック、スミス、ベンサム、ミル お金儲けを自由にしたい
45:36 ルソー 自然状態を破壊した
47:44 JDバンス なぜリベラリズムは失敗したのか?
39:35 米国人の好きな、SelfRealisation, SelfRefilment, SelfEsteam, SelfAssertiveness を押し通すために社会があるという考え方はおかしい。
51:35 このリベラリズムはおかしい。家族制度まで壊れてしまう。
54:00 秀才中の秀才 エマニュエルマクロン さん
54:30 自分が丸暗記した模範解答を答える秀才。自分で考えたわけではない。
55:35 JDバンス 自由放任の時代は終わった
56:10 3つのP
58:00 6割から7割のヒト
1:03:30 ポストリベラル
1:03:43 能力主義と学歴主義の限界
1:05:30 1960年代以降、学歴が重視されるように。社会が乱れ始めた。
1:08:10 大卒と高卒の違い 1950年代までは露骨な差はなかったが、1960年代になって露骨な差が出た
1:10:30 prestageとpride
おわりに=Outcome
米国でも(テスト文化, 会社員社会)が社会の課題の原因となっている。
国民の知らないところで、不平等な政策を実行している大統領がいた。
2回も金融政策を間違えた日本銀行、財務省の文化は国民を更に貧乏にする。
国家運営の原則((共同体, 経済)の中心はお金ではない, 財政政策>金融政策)を理解して国民のための政策立案と政策実行できる人財を今の共育システムでは育成できていない。
#三原発グローバル産業 が、国民のための政策立案と政策実行できる人財育成のエコシステムとなる。
#広島県 #三原市 #三原をグローバル産業のメッカにしよう!
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