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フレームとパターン

      2019/08/22


フレームとパターン「内観と外観の間に身体バイアスがあります。内観ではなりたい自分に引っ張られて意識が動き、外観では意図から始まり意識が動きます。内観では自分の中心から脳内世界を観ようとします(中極の場)。外観では全体を俯瞰しようとします(俯瞰の場)。 図3. 脳内世界の俯瞰図:成長循環モデル」
(シモムラタクジ, マインド・ドリブン・ソサイエティ α, affirmativeArchitect出版, 2018)

2018年12月16日、小学3年生のサッカーの練習試合の出来事をシェアします。
サッカーにはフレームとパターンがあります。このフレームとパターンは、ヒトが認識しているすべてのモノにもあります。

フレームとは枠組みのこと、パターンはその枠組みの中で起きている状態のこと。
フレームとパターンはあまりお聞きになられたことのない言葉かもしれませんね。この2つの言葉の説明はブログの後半で。

フレーム
パターン

フレームとパターンは、認知と情報処理に関する用語。認知とは「世界の捉え方」を表す言葉です。情報処理は目的に対して必要な情報を収集して最適化して成果に繋げる行為です。
認知と情報処理をサッカーで説明しますね。

“扁桃体も眼窩前頭皮質も対象が視覚提示された後、短時間で活動する。また古くから扁桃体には、顔に反応するニューロンが多数存在することが知られており、顔の表情に対する自律神経反応が起こるのも、扁桃体によるものだと言われている。たとえば、顔の表情により心拍数が上昇したり減少したりする。またわれわれは、顔を見たときにその人のさまざまな属性を推論するが、両側の扁桃体を損傷した患者は、顔を見たときの近づきやすさや信頼性の判断がきわめて悪く、誰にでも近づいても大丈夫という判断になる。”
(乾俊郎, 感情とはそもそも何なのか, P.23, ミネルヴァ書房, 2018)

サッカーにおける認知

例えば、ゲームが、今、どんな状況にあるのか、相手の時間帯なのか自分達の時間帯なのか。パスを受ける時、次にどんな展開ができそうか。シュートの精度を高めるためにはどんな練習方法が良いか。

サッカーにおける情報処理

情報処理は認知に含まれています。純粋に情報処理の部分を切り出すと、例えば、ボールが右後方から自分に向かっている、一番近くの相手選手は右前方5m。この情報から、ボールをタッチする時には一番近くの相手選手と3mの距離があるので、ワンタッチしたら、前方、左前にいる味方にゴロのパスをする、と計画します。計画と実行との誤差が無いようにプレイします。しかし、ミスしたり、相手選手をうまくかわせなかったりして、その都度、計画を修正しながら実行します。

それでは、練習試合での出来事のシェアに入ります。

20分3本の練習試合

1本目から3本目までの大きな変化は、チームとしてスペースを広く使えるようになったことです。
自陣ゴール前の攻防の時間が1本目から3本目へとだんだんと少なくなりました。
そして、中央をドリブルするプレイからサイドにドリブルしたり、逆サイドにボールを運んだりする展開が1本目から3本目へとだんだんと増えました。

最後に選手達と、この3本のトレーニングマッチでの氣づきを共有しました。

「勝ちたい気持ちが3本目が一番強かった」
「スペースにドリブルができた」
「3本目がシュートが一番多かった」

この選手達からのコメントを聞いて最初に伝えたのは、

「最初から3本目くらいに勝ちたい気持ちを持てるといいと思いませんか?」

この質問には全員が同意しました。

様子を見る。相手に合わせる。

気持ちがこうなると観察からプレイに入るのでどうしても受け身になります。
しかし、感じるからプレイに入るとその感覚にマッチした観察と同時にプレイできるようになります。

勝ちたいという気持ちは、プレイを感じる側に引っ張る要因となります。

勝つために自分はどうするのが良いのか、相手にどう対応するのが良いのかを常に考え続けるからです。
それも自発的に。

その結果、周りの選手の意図を掴もうとします。そして、そのうち掴めるようになります。

これは意欲が高まると意図が高まり、実行できるようになるというヒトの思考と行動の原則です。

脳科学的には意欲が高まると注意を向ける対象が絞られ、その対象の変化を細かく捉えることができるようになります。
サッカーで言えば、ボールの動き、キックした感触とボールの軌道、相手選手の動き方、味方選手の動き方、自分の疲労度とミスの確率等。
意識を中心として脳と身体が意欲に最適化されるからです。

ヒトは意欲が高まると最初にそれを理解しようとします。

理解は時空間の分解を伴います。全体を部分に分けて観察したり感じたりする。これは広く科学で行われている行為です。

そして、行動は物事を理解した順番を逆に辿る情報処理になります。
サッカーの場合、時間軸で空間を分解して理解をします。

ボールを蹴った、ゴールに向かって飛んで行った、キーパーは横っ飛びしたけれどもボールはゴールに入った。

何故、ゴールできたのか。無意識に理解できているので、この感覚を次に繋げることができます。しかし、すべての選手がゴールの経過を分解できる訳ではありません。また、どの程度の細やかさで分解できるのかはヒトによって異なります。

キーパーと自分の間に相手選手と味方選手がいた。
キーパーからボールは見えなかった。
ゴールマウスの右側1/3が空いていた。
そこにボールをキックすることにした。
ボールを右足のインサイドで強いゴロで蹴った。
ボールは真っ直ぐに、ゴールマウス右下のゴールポストの内側に向かって飛んで行った。
キーパーが横っ飛び。
ボールがゴールポストの内側に当たってゴールした。
キーパーの左手とボールは30cm離れていた。

このシーンの記憶と感覚を頼りに、次のシュートチャンスでコース、蹴り方、タイミングを計画して実行します。
シュートをする度に「記憶と感覚」が蓄積されて来て、次のシュートチャンスの計画と実行のBackgroundとなります。

シュートの瞬間、ボールからゴールマウスまでの空間に居る味方選手、相手選手のポジションから、ゴールシーンから逆算してシュートします。
この一瞬のイメージがプレイの計画です。

選手はこの一瞬で、ゴールが決まるシーンを理解した順番を逆から辿って計画し、実行します。
私の感覚では脳からの司令は起点であるゴールシーンのみで、あとは身体が反射的かつ自然に動きます。

これはシュートの場面ですが、シュート以外にも、キックオフ、1対1、3対2、ゴールキック、ペナルティキック、スローイン等、多種多様な場面に存在します。

これは、既にサッカーを始めている小学3年生の選手が経験していることです。
ただ、言葉として他者に説明するのは難しいのかも知れません。

練習試合の2本目と3本目の間に、「自分の感覚を言葉で説明できるようになると、みんながその感覚を理解できるから、チームとして闘いやすくなるよ」と伝えました。

感覚を言葉で説明する能力は、ビジネスでも確実に役立ちます。

ここまでが、小学3年生の20分3本の練習試合での出来事のシェアです。

この事例をモデルとして、フレームとパターンの説明に入ります。

まずは、フレームとパターンを説明する目的をお伝えしますね。

ヒトの幸せは認知の中にあります。

世界とはそのヒトの時空間であり、フレームとパターンがあります。
一人一人がそのヒトの世界を持っていて、その世界の中で幸せを感じます。

すべてのヒトが幸せになるフレームを持っていると私は考えています。そして、そのフレームを上手く活用できていないヒトがいるとも考えています。
このフレームとパターンという認知と情報処理の用語を理解すると、日常の幸せにこの考え方を適用できると考えたからです。

“私たちは細菌や社会性昆虫の直系子孫ではないが、次の三つの事実を検討するのは有益であろう。一つは、細菌には行動規範に相当するものに従って縄張りを守り、戦争を仕掛け、行動するために必要な脳や心が備わっていない点だ。二点目は、進取的な昆虫が、都市やガバナンスシステムや十全に機能する経済を生んできたことである。三点目として、人類はフルートを製作し、詩を作り、神を信じ、地球や周辺の宇宙を征服し、疾病と戦って人々の苦しみを緩和しつつも利益を上げるためなら他者を殺戮することも厭わず、インターネットを発明して進歩や災厄の道具に変える方法を編み出し、細菌、アリ、ミツバチ、人類自身の存在に関して問いを立ててきたことがあげられる。”
(アントニオ・ダマシオ著, 高橋洋訳, 進化の意外な順序, P.37, 白楊社, 2019)

それでは、説明に入ります。

フレームとは、枠組みのことです。
パターンとは、フレームの実像のことです。

例えば、あなたが映画が好きだとします。
友達と映画の話をしている場面を想像して下さい。あなたはアクションが好きで、友達はアニメが好きです。
お互いに自分の好きな映画の話題で盛り上がっています。

あなた「”ミッションインポッシブル”はどれを見た?」 友達・・・

友達「”この世界の片隅に”は映画館で見た?」 あなた・・・

この場面で、フレームとパターンは次のように説明できます。

フレームを映画にすると、アクションとアニメはパターンです。更に、”ミッションインポッシブル”と”この世界の片隅”もパターン。
「アクションとアニメ」、「”ミッションインポッシブル”と”この世界の片隅”」にも何か関係性がありそうです。

フレームをアクション映画にすると、”ミッションインポッシブル”はパターン。”この世界の片隅”はフレームの外。
フレームをアニメ映画にすると、”この世界の片隅”はパターン。”ミッションインポッシブル”はフレームの外。

フレームを自分の好きな映画にすると、
あなたにとって、アクションと”ミッションインポッシブル”はパターン。アニメと”この世界の片隅に”はフレームの外。
友達にとって、アニメと”この世界の片隅に”はパターン。アクションと”ミッションインポッシブル”はフレームの外。

この事例にお示しした通り、フレームは「映画」「アクション映画」「アニメ映画」「自分の好きな映画」を設定できます。
フレームは目的によって設定します。そして、設定したフレームによってパターンは異なります。

次に、サッカーの場面で説明をします。

枠組みであるフレームをサッカーを理解するためにどのように設定をすると良いでしょうか?
サッカーの何を理解したいかによって設定するフレームは異なります。

例えば、局面によって必要な能力や技術を磨きたいという意図がある場合、この意図がフレームになります。
そして、シュートの場面、コーナーキックの場面等がパターンです。

更に、シュートの場面を取り上げると、これがフレームになります。
このフレームには、既述の「ボールを蹴った、ゴールに向かって飛んで行った、ゴールか否か。」のシュートからゴールまでの時空間のパターンの他にも、コーナーキックからのシュート、1対1のシュート、カウンターアタックからのシュート、クロスからのシュート等の状況別のパターン等があります。

更に、このパターンを取り上げると、また、また、それがフレームになります。

このフレームとパターンは、自分が興味のある何かを理解するときに無意識に実行している思考と行動の仕組みです。

サッカーは単純なスポーツですが、局面の展開は多様です。選手はこの多様な体験をフレームとパターンによって整理して記憶し、その過程で脳のみならず身体に刻み込んだ記憶と、今のプレイとの関係性を常に改善します。

このフレームとパターンは、もちろん、サッカー以外の場面にも活用できます。

私が今、人財育成をビジネスの核として、人工知能を活用した6つの領域における新規事業開発のコンサルティングを展開しているのも、このフレームとパターンのお陰です。

フレームとパターンを使って、私自身の理解を深め、私の経験してきた仕事(お客様のために行動すること)を通して社会を理解しました。そして、理解してきたことから情報収集、意思決定、計画、実行を繰り返してきました。

この情報収集、意思決定、計画、実行がフレームになります。
このフレームはすべてのヒトに当てはまると私は考えています。

それでは、思考と行動のフレームが同じなのに、一人一人が異なるのは何故なのでしょうか?

一人一人の思考と行動のフレームは同じなのですが、一人一人の脳と身体がそれぞれ独自であり、そして、家族が違い、生きている時空間も一人一人異なります。

だから、思考と行動のフレームは同じなのですが、一人一人が独自のパターンを持っているのです。

これに氣づいた時、両親がそれぞれ持っていた「常識」に違いのある原因までも理解できました。

父はすべてのヒトに共通する常識はあると思い、母は両親から受け継いだ常識が良いと思いそれを私に教えてくれました。
母はヒトによって常識は異なると考えていました。

父の常識はフレームから生まれていて、母の常識はパターンから生まれている。

この違いが男女の差なのか、生まれと育ちの違いなのかは分かりません。
父も母も、私も同じように独自の脳と身体で人生を送っています。

私は常識はヒトによって異なると考えています。
それは、一人一人が独自の脳と身体で人生を歩まれていて、過ごしてきた時空間が全く同じヒトがいないからです。

ただし、ヒトが認識しているモノにはフレームとパターンがあることを「常識」と呼べるかも知れません。
そして、このフレームとパターンはヒトによって異なるのも「常識」なのかも知れません。

私はこう考えているので、相手を理解したいと思うと、相手のフレームとパターンを読み取ろうとします。
そして、今の相手の状況は、フレームのどの部分で、パターンのどれに当たるのかを感じようとしています。

このフレームとパターンを知ると、相手を感じて理解する態度が身につくと思うのですが如何でしょうか?

“この「民主的価値」を重んじる考え方は、今も「組織開発の底流」を成す考え方となっています。「組織開発は価値的実践か否か」という命題に対する議論が組織開発業界に時折、出現するのは、このためです。”
(中原淳, 中村和彦, 組織開発の探求, P.137, ダイヤモンド社, 2018)

ヒトが幸せを感じる側面として、自己承認と他者承認があります。自分自身のことが好きで、周囲のヒトから認められているという感覚です。
承認は理解と信頼を前提とした感覚です。

不足感や義務感ではなく、満たされた感覚から行動しよう。

理解はフレームとパターンによって既述の通り可能です。そして、信頼は思考と行動のフレームの頑健性、汎用性と言えます。軸がぶれない行動が、状況に応じた行動のパターンの再現によって認められます。
この理解と信頼のフレームとパターンが自己に向けられると自己承認、他者に向けられると他者承認が現れます。

私は、このように、フレームとパターンを意識するとヒトは自己と他者を理解する能力が高まり、幸せを感じる機会が増えると考えています。
あなたはどう思われますか?

#一人一人が認知している世界

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