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物欲からの相転移

   


物欲からの相転移「ヒトは自分自身を幸せにするサービスの開発担当者と考えて、自身を多能化させ、世界観の相転移を起こし、自らを幸せにする社会アーキテクチャを創っていく過程をヒトが幸せになるモデルとしました。」
(シモムラタクジ, マインド・ドリブン・ソサイエティ α, affirmativeArchitect出版, 2018)

9月13日と14日、参加した社会神経科学共同研究拠点研究会 「世界や社会と相互作用して生きるヒトや動物の視覚-生理学、心理物理学、計算論」の報告です。



目的は人工知能開発のための情報収集とネットワークの拡大でした。

本研究会の発表演題は、ヒトや動物の行動や脳の動きを分析して個人の思考から行動の仕組みを解明するものでした。
この研究会の報告の後半です。

事実にはその前提がある。

ヒトが行動を起こすための意思決定には2段階あります。
私のモデルは「あたりをつけて詳細を明らかにする。」

2日目に「探索行動における知覚、記憶、意思決定の相互作用:採餌課題を用いた検討(京都大学大学院人間・環境学研究科 齊木潤)」の発表がありました。

探索的意思決定がテーマ。
鳥が1本の木から実を食べていたとします。その鳥がその木から別の木に移って実を食べ続ける行動を繰り返します。
この木を移る行動に着目した研究でした。木を移る3つ前の実を食べて、その後、2つ前、最後と実を食べて木を移ります。この「3つ前の実→2つ前の実」、「2つ前の実→最後の実」、「最後の実→別の木の1つ目の実」、「1つ目の実→2つ目の実」、「2つ目の実」→「3つ目の実」この間隔を時間で測定して集計をします。そうすると、「最後の実→別の木の1つ目の実」が最も長くて、「2つ前の実→最後の実」の時間が全体の平均値となりました。これは、その木での摂餌行動において一つの実を食べ終えて、次の実を見つけるまでの時間が全体の平均時間近くになると別の木に移動することを意味しています。鳥は時間対摂餌の効率を感覚として持っていて、その効率が平均以下になると別の木に移動します。

これは生命体(意図を持って行動する個体)の行動原理が時間効率を基準にしていることを示唆しています。

何かを購入するお店を選ぶ時、自分の好みの商品がおいてあるお店を選ぶことは普通に誰もが実行しています。これも時間効率を基準においた行動です。
サッカー選手にも相手と相対したとき、相手を抜くパターンがあります。一つだと相手に対応されるので、幾つかのパターンを持っています。基本的には相手の逆をついて、ボールを相手の背後に動かして、ボールと相手との間に体を入れて抜くことになります。この相手を抜く行動も時間効率を基準にしています。

ブランドを決める。俳優を決めて映画を見る。監督を決めて映画を見る。毎月購読する雑誌を決める。

これらは全て時間効率に基準をおいた行動です。

経済活動もお金で時間を買う側面がありますね。自分で野菜を作るのではなくお店で野菜を買う。自分で自動車を作るのではなくディーラーから自動車を買う。欲しいものが欲しい時に手に入る。

ヒトの行動は最終的に幸せに繋がっている。

これは私の人間モデルです。
そうすると、ここで掲げた行動はすべてその人の幸せに繋がっていることになります。そして、経済活動は早く欲しいものを手に入れるために最適化されます。
民泊やユーバー等のシェアリングビジネスが広がっています。これも欲しいものを手に入れる活動ですが、私には少しこれまでの経済活動とは異なる感じを持っています。新しいものでもなくて良い。自分のものでなくても良い。という流れになっています。この流れを感じた自動車会社は自らの商品をレンタカーとして提供し始めています。

有限なものを大事に扱う。この感覚がヒトの幸せと繋がり始めたのだと私は捉えています。

“レヴィンの生み出した2つ目の発明は「組織変革の3段階モデル」です。一般に、組織とは「変わりにくいモノ=変革しにくいもの」と考えられますが、レヴィンは、これを変化させる3段階のモデルを考えました。「解凍ー変化ー再凍結」と言う3つのプロセスをたどることによって、組織を計画的に変化させる仮説モデルを考えたのです。”
(中原淳, 中村和彦, 組織開発の探求, P.146, ダイヤモンド社, 2018)

もちろん、新しいモノ、ほかのヒトが持っていないモノは、自分の優越感をくすぐります。でも、よく考えると一人一人が他者とは違う何かを持っていて、新しい何かを生み出せる存在ですね。誰かが作った何かではなく、あなた自らが提供できる何か、生み出せる何かを活用する人生。それがあなたの望む人生ではありませんか?

探索的意思決定の理論は、あなたが次の新しい何かに着手するタイミングを決めるのに活用できそうです。

#イノベーション

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