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悩みの原因となっている3つのパターン

      2019/06/01


悩みの原因となっている3つのパターン「私の場合、なりたい自分があるのに行動できないコトが非常にストレスになります。でも、それで爆発するのはかっこ良くない自分なので、どんなコトがあったとしてもコントロールできる自分がなろうとしていました。」
(シモムラタクジ, マインド・ドリブン・ソサイエティ α, affirmativeArchitect出版, 2018)

「本当の自分」を出せない、「本当の自分」に繋がることができない、「本当の自分」を忘れている。

私が出会った何百人のクライアントの共通点です。
あなたが今、悩んでいるとすると、この3つの状態のどれかに当てはまっていませんか?
もし、私は違うという方がいらっしゃいましたらご連絡下さい。
あなたは多分、これまでお会いしたことのないタイプの悩みをお持ちなのだと思います。是非、インタビューをさせて下さい。もしかしたら、私のインタビューでお悩みは解決できるかも知れませんよ。

私が、コンサルティングにおいて、クライアントをこの3つのパターンに分けられるようになったのには理由があります。

私は、小学生の頃からヒトってどんな存在なのか?、どんな原理で動いているのか? こんな自問自答を繰り返して来ました。
ガリ勉した国語、算数、理科、社会、英語、音楽、体育(柔道)、美術、図工、技術家庭科。高校生からは、ヒトは肉体を持つとの観点から物理に着目し、量子物理学からヒトの原理が解明されると期待をしています。大学生になって学習したすべての教科は、ヒトを理解するための手段であったことに氣づきました。

今回は「ヒトの原理」がテーマ。実は拙著「マインド・ドリブン・ソサイエティ α」に2018年8月時点の私の見解はまとめました。よろしければ、そちらもご参照下さい。

このテーマは壮大なので一度に書ききると本ができそうです。何回かに分けてこのテーマを書きます。
もしかしたら、このブログ「理念の体現」自体が、私が理解した「ヒトの原理」を著していると言えるかも知れません。

“わたしの考えでは、この問題を解明する最良の方法は、生物学から得られる脳の詳細を制約と手本にしながら、知能をなんらかの計算とみなすことだ。学問としては、生物学とコンピュータ科学のどこか中間に位置している。ところが、多くの生物学者は、脳の働きを計算として解釈する考えを否定するか、無視する傾向にある。一方、たいていのコンピュータ科学者は、生物学が参考にならないと思っている。”
(ジェフ・ホーキンス, サンドラ・ブレイクスリー著, 伊藤文英訳, 考える脳考えるコンピュータ,P.11, ランダムハウス講談社, 2005)

まずは、私が大学生までに掴んだところまで。

ヒトの原理と聞くと非常に堅苦しいイメージがあるかも知れません。私の場合、自分の日々の行動を中心に探求しています。もちろん、周囲のヒト達の行動も観察しますが、どんなことをお考えになりながら行動されているのかまでは正直つかみ切れません。そう考えているので、「ヒトの原理」を探求する手段は小学生の頃から「自分観察」でした。専門用語では「省察: refrections, emprical thinking」と言います。

快と不快、好きと嫌い

最初の私の行動原理です。「おもちゃ勝って欲しい。」駄々っ子になる行動原理。それしか見えなくなります。不快なこと、嫌なことには触れようとはしません。そのうち、半ば強制的に行動することを求められるようになります。「早くやりなさい。」「他のヒトに迷惑をかけないように。」「電車の中では静かに。」

“一般に正しい状態Sを推定することはできないが、人間は簡単な法則を知っていて、それを近似逆光学R#として使って画像Ⅰから外界の状態Sを推定すると仮定する。簡単な法則とは、一般には成り立たないが、限られた条件でのみ成り立つような素朴な知識である。その状態Sが正しいかどうかを、脳内で光学Rを用いて逆に画像を生成すると考える。つまり、検証をするのである。すると、実際の画像と期待される画像の間に誤差が生じる。これは予測誤差とも言える。これを再び、近似逆光学の計算を行うことによって、迅速かつ正確にSを推定できることが示された。”
(乾俊郎, 感情とはそもそも何なのか, P.44, ミネルヴァ書房, 2018)

他者との固定された関係性

親の躾。先生からの要求。両者ともに意図があります。前者は社会に出てから幸せな人生を送るため。後者は自分が任されたクラスをカリキュラムに沿って運営するため。相手の意図を理解できないけれども、そうすることを求められる固定された関係性の中の原理。この場合、相手が喜ぶ行動を取るのが原理。先生に出会う前の幼馴染や近所の友達との関係性もあります。こちらはこの時期に出会うヒトが限定されているからです。本人の意思でどこにでも行けるようになったら幼馴染や友達との関係性は自由になります。

他者との自由な関係性

この関係性は「遊び」として始まります。公園に行くとお母さんと一緒に小さな子供が遊んでいる姿を見かけます。砂場で遊んでいる誰かのスコップを鷲掴みにする子供の姿を見かけたことはありませんか?私は何度となくその場面に遭遇しました。直後にその子のお母さんが、自分の子供にそのスコップが一緒に遊んでいる他の子供の持ち物であることを伝えます。そして、その持ち主の子供とお母さんに謝ります。持ち主がはっきりしているおもちゃは関係性をコントロールする道筋が明らかですが、公園の遊具はどうでしょうか?ブランコで遊んでいる子供が順番待ちしていている子供がいてもなかなか交代しない。ジャングルジムで遊んでいる子供同士が進路で争う。滑り台で何度も滑ろうとして順番を争う。こんなところから子供は他者との自由な関係性を学びます。そのうち、氣が合う友達が現れます。更に、氣になる異性も。順番待ちは最初に覚える自由な関係性なのかも知れません。

主体的な関係構築

最初は接触頻度や接触時間に応じてこの関係構築が始まります。お互いが譲り合って和気藹々と遊べる友達。私にはこんな友達が物心がついた頃から身近にいました。こんな関係性の友達とは自然と一緒に過ごす時間が長くなります。どちらともなく「遊ぼ」と言って、その日の遊びが始まります。自分が求めて関係構築する対象です。氣があう対象から、何かの目的を共有して活動する時に主体的な関係を構築する場面が出てきます。最初に体験するのが「勝ち負けのある集団遊び」です。自分のチームで勝ちたいから、勝てるメンバーを集めようとします。次が趣味の仲間。自分と同じコレクションを持っているヒト、自分とは異なるコレクションを持っているヒト。基本的に自分と同じ視点を持っているヒトは居ないので、同じ趣味でもその捉え方、解釈や知っている歴史や実物が異なるので、同じテーマで話をしても新しい発見に事欠きません。元々、興味のある領域の話題を自分とは違う視点からの解釈を知ることで、自分の世界が広がります。新しい知識が増えたり、既に知っている情報の関係性が変わったります。そして、氣になる異性。これは本能と言えるのかも知れません。対象者の関心を惹こうとして、対象者への理解を深めます。ここまで来ると、ヒトは何かを達成するために他者との関係を構築するようになります。

関係構築の効率化

新しい友達、新しい趣味、新しい勉強、新しい学校。求ると求めざるに関わらず、ヒトは毎日、新しい何かと接します。本能の一つ生存欲求は日常的に安定を求める欲求として現れています。新しい何かに接しても安定した状態でいられる。それを理解して自分との関係性を決めてしまう。ヒトはこの時間を短くします。理解できないと不安になるので、常に不安な時間を短くする努力を続けます。夢中になった趣味で色々なヒトと会ったり、色々なところへ行ったり、色々な情報を収集したり。このような新しい趣味への態度も含まれます。新しい何かを自分の世界観に取り込む思考と行動の効率化です。これを繰り返して行くうちに、自分の中に再現できる感覚が芽生えて来ます。

関係構築の理論化

「新しい何かを自分の世界観に取り込む思考と行動」を繰り返すうちにパターンのあることに氣付きます。そして、このパターンを意識的に再現しようとし始めます。「新しい何かを自分の世界観に取り込む思考と行動」のパターンが理論です。世界観と理論は表裏一体。実はあなたが世界を認知し始めた時に、あなたの理論は生まれました。無意識のうちに。ここでは、無意識に実行していることを言語化することを「理論化」と呼びます。

今回は、ここまで。

如何でしたでしょうか?
あなたの原理と同じモノはありましたか?

私がヒトの原理を探求してきたプロセスを途中までお示ししました。

ここまで整理して氣づいたことがあります。ヒトの原理の探求は、ほぼ大学生までにほぼ終えていました。
まだ、触れていないのは、Footballを通じて探求した原理、新薬開発を通じて探求した原理、人工知能の開発を通じて探求した原理の3つです。これら、3つの探求は、今回お示しした原理を磨きながら、それぞれの場を探求した過程に他なりません。
次回以降、記事にしますね。乞うご期待。

「快と不快、好きと嫌い」から「関係構築の理論化」までは、誕生直後はすべてが自分、その後、自分の手足が自分のモノであることを認識し、スプーンを床に落とすと音がすることに再現性があることを知り、自分は母親とは別の個人(自己の認識)であると認識。その後、社会とのつながりの中で生きることを覚えて、人生を主体的に生きる術を獲得していく原理を現しています。これは、段階的に変化するというよりは、すべてを残しながら原理が相転移していく、明らかにしていく過程と言えます。もしかしたら、列挙した原理は生得であり、強く出る原理が変遷するのかも知れません。

一般的には社会性が高まると「本当の自分」から距離が出来てしまいます。
「恥ずかしい」という気持ちも社会性から出てくるのではないでしょうか。「恥ずかしい」が勇気に優ってしまうと行動できません。

行動に「快と不快、好きと嫌い」が出ることは何歳になっても誰もが経験していますね。
また、バンドのLiveでの一体感を感じることもあります。

“これは核のない細胞(原核細胞)の内部で起こった。その後、ホメオスタシスを背景として核のある細胞(真核細胞)が選択された。さらにその後、多くの細胞を持つ複雑な生物が誕生した。やがて多細胞生物は、既存の「全身体システム」を内分泌系、免疫系、循環系、神経系へと分化させ、それら一連のシステムの働きによって心、感情、意識、アフェクト装置、複雑な動作が生み出される至ったのだ。そもそも「全身体システム」が存在しなければ、細胞生物は「包括的な」ホメオスタシスを運用することなどできなかっただろう。”
(アントニオ・ダマシオ著, 高橋洋訳, 進化の意外な順序, P.43, 白楊社, 2019)

最後に今回お示しした6つの原理と3つのパターンの悩みの原因との関係をまとめます。

「本当の自分」を出せない。本当の自分を掴んでいても、行動する場面で、勇気が必要な場合があります。好きなヒトに告白できないときこんな状態です。勇気が出せずに原理に従えない状態です。

「本当の自分」に繋がることができない。本当の自分を掴んでいても、今の自分がそこから行動を起こすことができない。何をやっても満たされないときこんな状態なのかも知れません。原理を働かせる場を持てない状態です。

「本当の自分」を忘れている。本当の自分とは無関係に行動している状態です。本人はそれに氣づいていません。ある時、突然氣がつくことも。お金を稼げば幸せになれると思ったヒトがそうではなかったことに氣づくことがあります。お金を稼いでいるときこんな状態なのかも知れません。原理が望みと繋がらない状態です。

ヒトは元来、自分の人生を切り拓くように生まれて来ます。切り拓く時の思考と行動は、自分の知らなかった世界を知って、それを自分の世界観に取り込むことに他なりません。ヒトの悩みは自分が住んでいる世界の中にあります。

今回の記事をあなたがご自身の人生を切り拓く日常のお役に立てて頂けたら嬉しいです。

#関係構築の理論化

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