第一回から第三回の統合イノベーション戦略会議
2019/04/16
「(米国のMillennium School)その発達モデルには3段階あります。
第一段階:Sense of Belonging/Safety
自分自身が、安全な場所に帰属している安心感から、子どもは、社会性を持ち、豊かな感情を持ち、認知機能を高めていきます。そういう中で倫理観や、美的感覚を育んでいきます。
第二段階:Achievement
次の段階では、もっと個に焦点があたります。自分はどこからきて、どこへ行くのかを知り、Empirical Thinkingの能力が育ちます。自分の持てる力を他の人に役立てることが心地よいことであることを知ります。
第三段階:Authenticity(Leadership)
この段階に来ると、自分は自分のことをよく知っていると感じ、自己肯定感や自信のようなものが出てきます。本質的な自信は、仮に周りの人から賞賛されなくとも自分自身が信じる道を進むことを可能にし、新しいことにチャレンジをする力を与えます。
(藤原さと, 発達科学をベースとしたティールな学校~Millennium School~西海岸の学校におけるイノベーション(1), 2018.06.21)」
(シモムラタクジ, マインド・ドリブン・ソサイエティ α, affirmativeArchitect出版, 2018)
前回の記事「第四回総合イノベーション戦略会議」に続き、今回も統合イノベーション戦略推進会議を取り上げます。第一回から第三回までの流れを振り返ってみましょう。
“感情は、脳が単独で作り出したものではなく、体内を駆け巡る化学物質と神経回路の介して相互作用する身体と脳の協調の産物である。”
(アントニオ・ダマシオ著, 高橋洋訳, 進化の意外な順序, P.22, 白楊社, 2019)
本会議は内閣府がリーダーシップを発揮して、各省庁が実施する施策を統合するために2018年6月に設置して、CSTI(総合科学技術・イノベーション会議)、IT本部(高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部)、知財本部、健康・医療本部、宇宙本部、海洋本部、この6つの本部の統合した。目標はSociety5.0の実現であり、社会制度の改革も含む。例えば、これまで検証的試験が必要であった医薬品、医療機器(以下、医薬品等)の承認申請において、医療上の必要性の高い医薬品等を対象に探索的試験を完了したら、その後の安全性確保を前提として条件付承認を与える。
その全体像は、AI戦略(案)俯瞰図を参照のこと。
文部科学省(「AI戦略」実行に向けた人材育成・研究開発の推進)、経済産業省(Society5.0に向けた経済産業省の取組について)、総務省(AI戦略(案)について)から資料が提出され、学校教育を中心とした人財育成、産業界が中心となるイノベーションのポイント、AIが実装された社会体制が示された。その総額予算案は4.4兆円。本活動は政府主導の元、産官学で取り組むことになるが、学からの提言として、米国による自動運転のリーダーシップ、中国によるキャッシュレスのリーダーシップに対して、日本が何のリーダーシップを人工知能の分野で発揮するのかを戦略的に決めることがあげられた。
“それらの分析を通して、取り組みの目的や目標が達成された場合は「終結」に、達成されていない場合は「フィードバック」に(または、さらなる「データ収集」に)戻り、さらなる取り組みを進めていきます。”
(中原淳, 中村和彦, 組織開発の探求, P.216, ダイヤモンド社, 2018)
日本がスマートシティを実現し、それを世界に情報発信をする。国土交通省(Society5.0の実現に向けた、国土交通省におけるスマートシティの推進等)からは、都市や地域の移動・物流、防災・気象、観光、安全なまち、エネルギー・環境の最適化に向けて情報活用のできる社会基盤を確立する設計図が示された。スマートシティを実現した姿としてスーパーシティの構想が示された。これは、住民が参加してAIを都市の日常に組み込んで、世界で最先端の技術を享受できる都市の構想である。この構想を含め、日本がこれからイノベーションを起こすための重点領域として、AI、バイオ、光・量子の3つがあげられた。
“これによって自然法則は、事象を決めるのではなく、事象についての過去の経験を記述するという役割を帯びる。それは極めて効率的な情報の要約で、計算機科学者のデータ圧縮と呼ぶものの輝かしい例だ。ニュートンの万有引力の法則(ロー)をまとめるあの八つのささやかな記号に含まれる科学的情報の量は、その規模の点でー「2の平方根」と簡潔に記述される数の無限に並ぶ小数の個数なみにー想像を絶する。情報の要約とみれば、法則という言葉は不適切に見える。多分、規則という言葉の方が、表されている意味に近い(ルールという言葉は物差しを意味するregularに由来する)。ルールは上から課されるお触れというよりは観察される規則性と解釈できるーもっとも、ローと同じく根本的で曲げられない場合もある。たとえば電磁気の法則の一部として、いわゆる右手ルールが電気の流れる導線のまわりの磁場の向きを記述する。このルールは交通法なみに厳格だが、ルールという控えめな名がついている。”
(ハンス・クリスチャン・フォン・バイヤー著, 松浦俊輔訳, 木村元解説, QBism, P.159, 森北出版, 2018)
私の記憶を辿ると社会のムードは次の3つに分かれます。
1970年代
1980年代と1990年代
2000年以降
そして、2020年代は、今蓄積している次の分水嶺への期待が、可能性の高まりに結びつき2030年以降の世界を決めてしまう時代になる予感があります。すべてのヒトが自由になるのか、すべてのヒトが不自由になるのかが次の分水嶺によって決まります。
日本がこれからの世界にリーダーシップをどう発揮するのか、どう発揮できるのかは、2020年代の一人一人の主体性、当事者意識にかかっています。次の分水嶺ですべてのヒトが自由であり続ける世界への流れができるように、あなたとの協働作業を展開して行きたいと考えています。
その鍵は、あなたのリーダーシップであり、私のリーダーシップです。
今回、統合イノベーション戦略会議の流れとキーワードを確認して、人財育成、社会設計、素材開発を戦略として事業を発展させて行きたいと考えるに至りました。
私の事業を
次世代の人工知能
食糧とエネルギーの無料化
ベーシックインカム
に繋げて行くために、引き続き、ご支援とご協力をよろしくお願いします。
#イノベーションの起点におけるスペシャリストの思考と行動
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