20240921_22 第34回 教師教育学会 記録
2024/10/22
2024年9月27日記録開始
#認知モデル
はじめに=Background
私が体系化してきた #理論量子認知科学 では、#人類の課題は人間関係にある と仮定する。
この仮説が正しいとすると、認知モデルは人類の課題を解決する糸口となる。
この認知モデルを人類理解のツールとして認知を広め、扱えるヒトが増えると人類の課題が解決して行く。
本学会における成果発表を、仮説実証の推進力とする。
登録した演題は2つ。
自由研究
生徒が、我慢、ではなく、上手く表現する、認知モデルを創るカリキュラムの開発
ラウンドテーブル
私が体系化した認知モデル
成果=Output
2024年9月21日 1日目
朝、宿を出る前、学会参加者2名が同宿であったことを知る。
短い対話の中で次の質問をした。
「学習指導要領通りに先生が生徒に教えて、生徒はそれを一所懸命、記憶してテストで良い点を取って、良い成績で大学を卒業したとして、その生徒がそれまでに受けた教育は何を保証しているのか?」
1名がこう回答されました。
「社会を幸せにしてくれるヒト」
この回答に対して質問はしていない。
学習指導要領に、こう記述されているのかどうかは不明。
多分、指導要領には記述はなく、回答者がこう考えているのだと今では推論している。
2日間を通して、回答者は先の1名のみ、他にはいなかった。
以下は、学会会場にての記録
自由研究 第3分科会 初任者研修と採用試験 聴講
要旨 P.29からP.35
それぞれの現状を参加人数の経年変化を調査して発表をしていた。
採用試験と初任者研修のどちらも参加者が減っていた。
研修の要望が多かったのは「公務」 初任者への指導体制が整っていないので「公務」に困る。
コメント”「学習指導要領通りに先生が生徒に教えて、生徒はそれを一所懸命、記憶してテストで良い点を取って、良い成績で大学を卒業したとして、その生徒がそれまでに受けた教育は何を保証しているのか?」の質問に答えられた参加者はいなかった。最後、座長から採用試験、初任者研修、継続研修のそれぞれの主催者が別の段階の研修でどんなことをやっているのかを情報収集した上で担当する研修を実施しましょう、とのメッセージがあった。以後、この問いを「日本社会の共育システムにおける究極の問い」(略して「共育における問い」)と呼称する。”
公開シンポジウム 聴講
「教師像」と「教師アイデンティティ」から 教師教育を再考する
要旨 P.139からP.146
教師が自信を持つことについて危うさを感じる。
自分のことは自分でわからない。同僚の先生が私の教師像をまとめてくれた。
教師像はトップダウンで決めることなのか?
コメント”「像」は客体、「アイデンティティ」は主体。「像」は求められる、「アイデンティティ」は所与。本シンポジウムも含めて教育を受ける生徒の評価がテーマであったり、発言の主旨であったりする場面に出会わなかった。工業化と情報化が閾値を超えるまではトップダウン式の経営が有効な場面はあるのかも知れない。私はどんな状況であったとしてもトップダウンではなく、トップトップの経営が好ましいと考える。意見が合わなければ協働作業はしない。意見が合う部分だけ協働作業を行う。共育は生徒のためにあるので、一人一人の生徒からのトップダウンが本筋。ただ、主観を第三者に語れない状態、社会の仕組みが分からない状態、これらに注意が向かない状態を放置しておくことは、生徒本人のリスクになる場合がある。それも、本人が納得の上でそれを選択するのであれば、それは本人の責任。本人の責任であることを合意するまでが、生徒本人からのトップダウンではない共育が必要な状況。これを実践する共育現場であって欲しい。”
リアルな懇親会
松江堀川地ビール館
学会場の島根大学から貸切バスで移動。会費を支払った後、指定席へ。私の席の周りは皆さん、先生。大学院生や大学の先生が多いテーブルだった。テーブルでの対話の主な相手は大学院生だった。そして、九州の大学の先生。懇親会では学校現場の先生ではなく大学で共育システム、エコシステムの構築、が専門の方との対話となった。「共育における問い」は謎のまま。来年は宇都宮大学で開催。
コメント”これまでも同様の場面を経験している。例えば、「人工知能に概念をどう実装しているのですか?」「人工知能に意識をどう実装しているのですか?」「ワクチンを安全に医療現場で使用する制度は?」これらは、私が専門家だと思っているヒトが答えられなかった問い。専門家が答えられない問いには結局私が回答を見つけることになる。文部科学省の教育指導要領がどんな内容かは知らない。知らないけれど、「共育における問い」に対して、先生方の間に合意がないのであれば、問われた本人が、私の意見ですが、と断った上で回答できる共育業界であって欲しい。私ならこう答える「私が生徒と接する期間は限られています。限られた期間に指導要領で求められているタスクを実行して、生徒が知識を獲得して記憶に留めておくことができるように働きかけます。共育の目的は知識の記憶ではなく、人間関係を上手く創って行くことだと私は考えています。この観点から私が共育を提供した生徒には、自身の認知モデルを自分の言葉で語れるようになってもらい、対話している相手の認知モデルを推論できるようになって貰います。勿論、そのレベルは生徒によって異なってしまいます。私が担当した期間、それぞれの生徒がそれぞれのレベルで認知モデルを扱えるようになります。最も効果的に本人が認知モデルを扱える状況は、夢中になって取り組む活動を様々なヒトと一緒になって実行するプロジェクトです。」私は、この共育を1973年から実行してきた。”
1日目終了。学校教育の技術的な課題の解決に参加者の注意が向いているようだ。日々、物理的に実施することになっている作業の量が多いとどうしても技術的な課題に注意が向く。共育の課題は共育の現場だけでは解決しない。経済の課題は経済の現場だけでは解決しない。政治の課題は政治の現場だけでは解決しない。日本社会の課題は(テスト文化, 会社員社会)が長く続き、自分の専門外のことにはお互いに言及しない慣性の法則がある。これを段階的に変えて行くのが私の役割。
2024年9月22日 2日目
2つの演題。自由課題は午前、ラウンドテーブルは午後の発表。
自由研究 第22分科会 カリキュラムの検討 発表
要旨 P.192からP.198
発表「生徒が,我慢,ではなく,上手く表現する,認知モデルを創るカリキュラムの開発」
認知モデルを共育現場に普及する目的の発表
認知モデルの公式を説明
自己開示を機会として上手く表現できるようになる経過のモデル
Q&A
Q1. このモデルを導き出した過程を知りたい。
A1. すべてのヒトが幸せであり続ける地球を体現することを1973年に目標にしてからたった一つの行動原理の探究が始まった。自分の思考と行動を観察して第三者に説明できるようになった。これが私の認知モデル。他者の行動を理解できなかった時、「私ならこうするのに、どうしてそうしなかったのか?」と質問して他者理解に努めた。他者の認知モデルを推論できるようになった。仮説を実証する手法をとり続けて最終的に、本発表ができるレベルになった。
Q2. (A1を受けて)学術的には先行研究がある。このモデルには先行研究はないのか?
A2. 私の体験即記憶を繰り返して出来上がった体験的確信論から導き出した。既存の科学はすべて要素還元論。部分を取り出してモデルを作り実験して答えを出す。切り出したモデルでは正しいかもしれないがそれを全体に適用できるとは限らない。認知モデルは全体を一まとまりとして扱う。私が試行錯誤して完成させたモデル。様々な学術的な成果があってもそれを私が実行して上手く行くかどうかは分からない。上手くできているモデルを敢えて変更する必要性を感じない。私のモデルに最も近いのは、17世紀のオランダの哲学者 #バールーフデスピノザ さんが著作「エチカ」で主張された #神即自然。#ルネデカルト さんの「我思う故に我あり」、#ゴットフリートライプニッツ さんの「モデナ」も組み込んでいる。
「興味深い」
“1973年から認知モデルの確立に取り組んだ。当時は「認知科学」を知らなかった。認知モデルは「私と同じように考えられる人工知能」の開発業務の中で使い始めた。だから、2015年以降、使い始めた言葉。私が欲求を満たす過程で他者との対話のツールにしていた。学校での同級生や先生との会話。Footballを楽しむ現場。塩野義製薬における新薬開発、PMS、品質保証の現場。意思決定コンサルタントとして組織開発、社会開発のコンサルティングを実施している現場。で使ってきた。”
残り2つの演題。
私立の学園における教師養成をゴールとした高校における教師コースの分析。
教師コースと普通コースとの違いは、教師コースで外部に出かけて教育を体験する過程。座学ではない実体験に特徴がある。
複数の学校、複数の学年における生徒の自尊感情を高める試みの発表。
東京地域の教師の勉強会で取り組んだ。お互いに褒め合うことで生徒同士の自尊心が高まった。
本人が気づいていない良い点を伝える取り組みも行なった。
課題研究Ⅱ 教師教育学の研究アプローチ ―「私と教師教育学」― 聴講
要旨 P.266
勝野正章さんの発表に2名のコーディネーターから質問があった。
その後、グループに分かれて自身の専門分野、課題、教師教育への取り組みについて情報交換を行なった。
グループワークの前に、教師教育の理論と実践について話題があったので次の発言をした。
「私は新薬開発をしていました。この新薬開発と人財育成には似ている点があります。それが、今、話題となった教師教育の理論と実践のAnalogyとして紹介します。新薬開発では臨床試験を実施します。例えば、100名の患者さんに対して70名が有効、30名に副作用が発現して、その内訳が分かった。この臨床試験の結果を知った医師が目の前の患者さんにこの新薬を処方するか否か、安全を確保して治療効果が期待できるのか、を意思決定します。医学はいまだに診断学と言われています。目の前の患者さんの病気の診断技術が完璧ではないのです。教師教育の理論と実践も同じように説明できます。生徒の指導に有効だとされる理論があったとして、それを目の前の生徒に適用するか否かはご自身が意思決定されます。その時、読み解いていた生徒の認知モデルが正しければ、教師の意思決定は教育効果に繋がります。一方、推論している生徒の認知モデルが間違っていれば、教師の意思決定は教育効果には繋がりません。生徒の認知モデルへの診断技術が理論を実践に活用するための鍵になります。また、教育の質はその時、その時の生徒との対話の中に現れていると私は推論します。理論を上手く実践に適用できることが教育の質だと私は考えます。」
この発言に勝野さんから「新薬開発の例えはよく理解できます。教育の質を生徒との対話だとすると、その場に評価者が常にいなければ運用できないのでそこを評価するのは難しい。」
グループワークでは1名の大学教授、2名の学生、そして私の4名で実施。大学教授はパーソナルヒストリーの研究者。フィールドリサーチで大学教授からのインタビューで相手が恐縮する。教師教育という上から目線で研究することに違和感がある。
2名の学生はこれから教壇に立つ。教師体験前の現状に関する報告があった。
認知モデルの普及が目的ならば学会発表が必要。その内容が既存の学術的な研究とリンクしていれば活用できるヒトが沢山出る。
(この時、2日目の自由研究とラウンドテーブルで発表したことをお伝えするのを忘れた)
コメント”自身の認知モデルを自分の言葉で語れるようになり、目の前のヒトの認知モデルを推論できるようになり、自分を上手く表現できるようになるカリキュラムの開発に今回ご縁をいただいた先生にご協力をお願いする。”
ラウンドテーブル ④私が体系化した認知モデル 発表
要旨 P.274
認知モデルを確立した経過。
認知モデルの説明。
認知モデルから人類を読み解く
Q&A
Q1. 遊び→学び→貢献 の貢献についてもう少し詳しく教えてください。
A1. 貢献は些細なこともある。例えば、あなたがよく知っていることを尋ねられたら回答したり、あなたができることを頼まれてそれを実行したり、専門、非専門を問わず。あなたが他者に対して行動したことはすべて貢献です。昔、大学院在学中にある講義で先生から質問することも講義への貢献です、と仰っていた。講義であなたが質問することで、聴講者の理解が深まるかも知れません。それはあなたが気づいていない貢献です。
Q2. (私から聴講者へ)あなたが創っている未来を教えてください。
Q2-2. 未来を創るとはどういうことですか?
A2-2. 問いを詳しく正確に問い直すと、あなたが自分の得意を使って誰かに貢献し続けるために創っている未来を教えてください。
A3. 私は心の中では笑顔ではないけれど笑顔でいるようにしています。
C3. 私が視聴した動画の中で、ある大学の教授が面接前には両手を腰に当てて胸をそり返して目線を少し上に上げるポーズを創ってくださいと説明している動画があります。それは、その教授曰く、姿勢がそのヒトの心を決める、と信じているから。このポーズをとった後、面接に向かうとポジティブな面を面接官に示すことができるのでしょう。心が笑顔でなくても笑顔になると心も笑顔になるでしょう。
A4. 私は高校で水泳に取り組み県のチームにお世話になりました。先生になったら県の水泳を盛り上げる計画を持っています。
2日目終了。共育システムでも、仕組みを創るヒトと仕組みを使うヒトとの対話が足りていないと感じた。これは、パラダイム「計画と実行の分離」があって、その影響が今でも残っているからだと推論する。社会システムとして国民全員が豊かになる仕組みから、貧富の差を拡大していく仕組みに切り替わり、それを国民に知らせないまま実行している極一部のヒトの影響を全国の生徒が受けている。共育システムの場合、顧客は生徒であるが、顧客の視点を感じ取ることができなかった。極一部のヒトを特定して、国民全員が豊かになる仕組みに戻すことを合意して実際に実行していることをすべての国民が監視できる状況が必要になっている。
未来の関係を今創る
おわりに=Outcome
「教師教育」ではなく「教師共育」を推奨したい。
あらゆる職業の最終到達点はその職業をなくすこと。
人財育成は未来永劫なくならないが、教師の専門性を一般のヒトも扱えるくらいに科学知識技術の体系に組み込めば、親であったとしても、近所のおばさん、おじさんであったとしても、年の離れた友人であったとしても、主観を確立する過程にある次世代の人財への有効な対話は可能である。
このレベルに社会を成熟するには、生徒が自己評価によって学習する対象を自らが設定する、体験を幼い頃から積み重ねて、ある時期から共育カリキュラムを自らが設計するようになる。この生徒の成長を導く能力を教師の評価基準とすることを推奨する。この評価基準の枠組みはすでに持っている。
教師教育学会での活動を小学校、中学校、高校、大学で、「私と同じように考えられる量子人工知能」の開発への協力者の発掘と増加へと繋げたい。
#広島県 #三原市 #三原を量子人工知能のメッカにしよう!
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