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環境によって遺伝子が変わる?

   


環境によって遺伝子が変わる?「ヒトは意図を持っています。意図の中心には幸せが。その意図には2つある。一つは、自分がどうなるか、もう一つは、なりたい自分になれる状況(社会)をどう創るか。どちらも、あなたが設計者です。設計するのは、ご自身と身近なヒト、そして、すべてのヒトが幸せになれる社会。」
(シモムラタクジ, マインド・ドリブン・ソサイエティ α, affirmativeArchitect出版, 2018)

2018年10月10日、ヒトの無意識のパターンを推測するAIの説明を聞いてきました。写真や絵を数枚選ぶとそのヒトの志向が判定できます。これは心理学の診断方法として既に確立していて、それをAIで再現していました。このAIは、そのヒトの志向に合わせた効果的なマーケティングを行う仕組みを持ちます。そういえば、過去に受けたことがありました。この診断。
その後、このAIを活用して、フリーアドレスのオフィスで席順を決めるという試みをしている会社の事例が紹介されました。相性の良いヒト同士を隣にしているそうです。メンタルヘルスや生産性の向上に繋がりそうですね。

ヒトの感情や志向、性格をタイプに分ける診断法は文化的な背景があると私は考えています。
製薬会社で新薬開発をしていた時、うつの診断に用いていた精神科の診断基準、DSM(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders)は米国で確立された診断基準でした。
この診断基準、日本の専門医の先生からそのまま日本の患者さんには適用しにくいというお話を聞いたことがあります。DSMに限らず、欧米で確立された心理学や医学の診断方法は質問に答えることでパターンに当てはめるモノが多い。この質問の翻訳が適しているかとか、質問項目が文化的な背景の色が濃い場合、その文化を持たない国では有効ではないとかの制約があります。

当時、日本で独自の診断基準を作れば良いのにとも思ったことがあります。でも、それが困難な状況にあることに直ぐに氣がつきました。医学はWHOとも深く関連しています。患者数の統計がWHOの活動を決めているので、国によって診断基準が異なると患者数そのものが不確かな統計になってしまいます。

“それは、Tグループ誕生のきっかけとなった、人種による差別の撤廃という願い、そして、クルト・レヴィンがユダヤ人であり、ナチスから逃れるためにドイツから亡命したという経験が影響しています。”
(中原淳, 中村和彦, 組織開発の探求, P.156, ダイヤモンド社, 2018)

1980年代から当時の製薬先進地域、日本、米国、欧州で製薬の行政事項の統一化の試みが始まりました。有効性、安全性、品質です。人体への医薬品の反応には人種差や食事、文化の影響があると考えられていました。ここは遺伝子の分析により、薬の代謝酵素のタイプとか、疾患のタイプとか、慣習的に感じていたレベルから、データに基づく医薬品の反応の程度を予測する流れに変化してきています。
医学の知識体系は診断の比重が高く、治療は診断の上に乗っかっています。この診断に遺伝情報が加わることで、精度がどんどんと高まって行くでしょう。医薬品も低分子の有機化合物から、高分子のペプチド、蛋白の抗体医薬の比重が高まっています。遺伝情報に対して効果的な治療が可能な手段に移行してきています。

ヒトには精度を高めるという特性があるようです。
欲求が特定されること、その欲求を満たす手段が特定されること。
この両者が1対1対応になるまで精度を高める「癖」があるようです。

天井知らずの活動があなたに唯一無二の専門を齎す。

私は病気は遺伝子でかたがつくと思っていました。
しかし、遺伝子と病気との関係が明らかになってくると、病気と遺伝子が必ずしも1対1対応ではないことが分かってきました。この事実から推測できるのは、人体には複数の情報伝達経路があるということです。
もしかしたら、同じ病気でもヒトによって「異常」な遺伝子の組み合わせが異なるという結論に行き着くかもしれません。もし、そうであるならば、一人一人の個性は遺伝子によって決まってくるということに繋がるかもしれません。環境が違っていても発現する個性は変わらないのか、環境が違うと発現する個性は変わるのか。興味があるところです。実証はできませんが。環境によって遺伝子が変わるかもしれないし。

魚類から両生類に進化したのは環境に適応できるように生命体の遺伝子が変化したのかも知れませんね。実際に見たわけではないので確証はありませんが。
意図を実現できるように遺伝子が変化する。可能性は0ではないでしょう。

#アフォーダンス

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