Theory
2019/04/15
「幸せを考える上で愛の役割は外せません。自己愛、他者愛、利他の精神。すべてを受け入れる、すべてと一体化する。自分の内側が満たされる、何かと繋がる。誰もが持ち、行動の源になっているモノ。それが愛であると私は考えています。」
(シモムラタクジ, マインド・ドリブン・ソサイエティ α, affirmativeArchitect出版, 2018)
2019年1月13日、フットボールカンファレンス2日目。
欧州の3カ国、すなわち、イングランド、フランス、アイスランドの育成環境のレクチャー。
この3カ国、どの国も独自の育成方針を持っています。
共通しているのは育成理論を構造化しているということです。
育成にとって重要な概念を幾つか決めて、階層化したり結びつけたり優先順位をつけていました。
“この自然法則の地位という問題に対するQBイズムの答えは、宗教や超自然の説明よりも世俗的だ。未来の経験についての期待の尺度という確率のベイズ的解釈は、自然の法則を今の超越的な地位に引き上げてきた伝統は、話が逆なのではないかと説く。QBイズムからすると、事物がかくかくしかじかのことになるのは、それが何かの自然の法則に従うからではなく、事物がそのようになるから自然の法則もそういうふうに考案されたのだということになる。”
(ハンス・クリスチャン・フォン・バイヤー著, 松浦俊輔訳, 木村元解説, QBism, P.159, 森北出版, 2018)
フランスの育成システムを日本はJFAアカデミーとして導入して選手の強化をしています。
対象は中学、高校年代。
最初に立ち上げたアカデミー福島には、フランスでクレールフォンテーヌ(選手の育成機関)を立ち上げられたデュソーさんを招かれてました。
10年ほど前、コーチのリフレッシュ研修で1度、アカデミー福島を訪問しました。
その時、デュソーさんがトレーニングで取り組まれていらっしゃったのは、「サイン」でした。大声を上げたり、大きなゼスチャーではなく、チームメイトが感じられる程度(勿論、敵にはわからないように)の動き出し。この動き出しとパサーのボール出しが同時になるのが理想です。
あとは、止まった状態でボールを受けない。常に動きながらプレイする。
個人的にデュソーさんに通訳の方を介して質問をしました。
「日本がワールドカップで優勝するためにはどうしたら良いですか?」
「一家に一個サッカーボールがあるようになれば良い。私が生きているうちに(男子)日本が優勝してくれたら嬉しい」と答えられました。
思わず「私が実現します。」と答えてしまいました。
話をカンファレンスに戻しますね。
最後は次のグループに別れて分科会がありました。
1.ユース育成U-12,2.ユース育成U-15, 3.ユース育成U-18, 4.GK, 5.フィジカル, 6.メディカル, 7.JFAアカデミー, 8.女子, 9.キッズ, 10.アジアの育成, 11.Jリーグ, 12.フットサル。
私はU-12の分科会へ。
テーマは「考える選手の育成」。
私がコーチになってずーっとテーマになっていたことだったので手をあげて発言しました。
「私は選手に質問をします。どんな選手になりたいのか、どんなプレイをしたいのか、あの時のプレイで考えていたことは何か。今、小学3年生を指導していますが、彼らにも尋ねます。最初は答えられません。でも、目を見ていると考えていることは理解できます。数ヶ月もすると、少ない単語で答えられるようになります。私は小学6年生になった時、自分でコーチを選ぶことができる選手になって欲しいと思っています。それは、コーチを選ぶことができるくらい、サッカーを理解して、自分を理解していることになるからです。」
自分の体験を論理的に話すコトが知識の体系化への第一歩。
すると、次に手を上げられたコーチがこんな発言をされました。
「(Russia2018にも出場し、欧州で活躍している選手)が小学生の時、自分の言うことを聞かなかった。もっと、本人がやりたいようにやらせらたよかったかもしれない。」
“ジョハリの窓 「Ⅱ.盲点」の領域と「Ⅲ.隠された」の領域が狭まることで、 「Ⅰ.開放」の領域が広がり、お互いの関係が防衛する必要がない、自由で信頼できるものになります。”
(中原淳, 中村和彦, 組織開発の探求, P.160, ダイヤモンド社, 2018)
選手が何をやっても良いと思える安心感。
自分の考えを述べても否定されない。
この信頼関係が選手、家族、コーチとの間に出来れば、自然と選手はどんどんと考えて意見交換をしてプレイするようになります。
ほっておいても。
この環境を作るのがコーチの役割だと考えています。
theory: ある現象を対象とし、その現象が発生する仕組み(原因と結果の結びつき)のこと
私のコーチング理論は決まっています。
感じる→閃く→プレイする。
この時空間の最小単位をどんどんと小さくできる選手の育成です。
その先に、少しの変化を感じて局面を大きく変えるプレイが現れます。
“通常の状況下では、感情は心に、体内の生命プロセスが順調に機能しているかいなかについて、言葉を用いることなく常時伝達している。そうすることで感情は、その瞬間の生命プロセスの状態が、幸福や繁栄に繋がるのか否かを自然に評価するのだ。”
(アントニオ・ダマシオ著, 高橋洋訳, 進化の意外な順序, P.22, 白楊社, 2019)
日本人の強みはプレイの現れ方とプレイの齎し方の両方にあります。
FIFAのテクニカルレポートで指摘されている技術力、俊敏生、協調性、粘り強さ、フェアネスは前者であり、後者についてはまだ議論がなされていない気がします。
技術力、俊敏生、協調性、粘り強さ、フェアネスを齎しているモノは何か?
ここは感覚でしかありません。
プレイの現れ方
プレイの齎し方
ここの部分を共有し、ここを核として日本のFootball Systemを創り、日本を中心として世界中で回して行くことがワールドカップ優勝への課題だと私は感じました。
#Authenticity
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