学習の記録 未来社会と「意味」の境界(2023)
2024年9月25日記録開始
谷口忠大, 河島茂生, 井上明人編, 未来社会と「意味」の境界 記号創発システム論/ネオ・サイバネティクス/プラグマティズム, 2023(勁草書房)
はじめに=Background
谷口忠大さんの「記号創発ロボティクス」を学習した直後、東京で知り合った中川裕志さんのFacebookで本著を知った。
構成論的手法により記号設置問題を解決するという谷口さんのお考えは、たった一つの行動原理、principle、を「私と同じように考えられる量子人工知能」により証明するとする私の考え方と親和性が高い。
本著により、工学的にprincipleを証明するための技術リサーチを行う。
成果=Output
本著の記述は「 」、私のコメントは”. “、何も付さない記録は本文の要約。
第1部 AI・ロボットと人間にとっての「意味」
“タイトルが「人間」がAI・ロボットより先ではなく後に来ている。優先順位がヒトならば「人間」を先に表記するだろう。”
第1章 AI・ロボットとの次なる共存に向けて:「意味」を語る意味 河島茂生
本著は「意味」をテーマにしている。AI・ロボットにとっての意味とヒト、生物にとっての意味について論ずる。
“(意味)は(回帰, 完結, 自己評価)を性状とする(主体)が2つの対象を記号接地した時の関係性である。本著では(意味)を定義するのか?その定義はどんなOutcomeに繋がるのか?”
AI・ロボットが実作業に組み込まれている。今、マネジメントとガバナンスが課題となっている。
“マネジメント、ガバナンスはヒトの領域。道具の領域ではない。道具をどう扱うかが、マネジメントとガバナンスの主題となる。職業倫理を退化させる手段に道具を利用するヒトや流れには留意が必要。人類史を振り返るとお金持ちがお金でお金を増やすために、お金の力で御用学者に権威付をして圧倒的多数のヒトを騙す手法を実行する。最近では、#COVID19事件 にこの手法が認められる。お金がいくらあっても不安、自分たちが贅沢をするために大量のヒトがお亡くなりになっても構わないと考える家系の影響を世界が受けている。自分を例外にするヒトの中にこの家系が含まれる。CO2削減を訴えながらプライベートジェットで移動する家系、これを実行している個人に投資している家系、これを実行している個人のネットワークの中に該当する家系がいると私の直観が言っている。#AI倫理は人類の倫理 世界に稀有なお金持ちが持っているみんなのお金を何に使う積もりなのか共有することが持続可能な人類につながる。”
AI・ロボットとの共存を考える上で創造的知性を社会的知性を取り上げたい。
“河井さんが、ご自身とAIとの関わりの到達点を設定できなければこの問いには回答できないだろう。”
本著では厳密な統一的な「意味」の見解を示さない。AI・ロボットとの共存を考えて行く上で今後必要となる議論に焦点を当てている。
「未来社会において考えるべき意味の意味とは何か」
「これからのAI・ロボットがさらに社会に入っていく上で、問われるべき意味の意味とは何か」
“繰り返しになるが(意味)は(回帰, 完結, 自己評価)を性状とする(主体)が2つの対象を記号接地した時の関係性である。(主体)は原点から到達点に向かい、自己認知欲求を満たすために意識を処理している。「(自己)はどんな原理で動いているのか?=(自己)はどんな原理なのか?」”
第2章 記号創発:身体と社会に基づく意味の創発 谷口忠大
未来社会を形成するパートナーとしてAI・ロボットと「分かり合える」のだろうか。
“自然社会に生きるヒトと工業社会に生きるヒトはお互いに慣性の法則が異なる。だからお互いに違和感を感じた時、それを解消する余白が必要となる。このような行動に出て、実際にお互いの違和感を解消できるのは(自己, 認知)を共有できているから。もし、AI・ロボットにヒトと同じ「主体=(自己, 認知, 身体)」の枠組みを設定できれば「分かり合える」のかも知れない。それは、谷口さんの定義による。”
「記号創発ロボティクス」と記述の内容が重なっている。
記号創発システム論はネオサイバネティクスに影響を受けている。
サイバネティクスの「客観的な、観察された世界の分析」からネオサイバネティクスの「主体的な、観察する世界の分析」へ学問的転換をもたらした。
オートポイエシス論のシステム論
第1世代 ホメオスタシスを保つ動的平衡概念
第2世代 自己組織化概念
第3世代 システムが自らを生み出す自己制作 オートポイエシス概念(ネオサイバネティクスが影響を受けている)
階層的自律コミュニケーションシステム(HACS) 個人と社会との階層性
哲学的なHACSと人工知能やロボティクスを対象とした記号創発
“第1章、第2章ともヒトが欲求を満たす活動をしていることには触れていない。”
(続く)
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